9年の歳月を超えて [阪神大震災・記録]
昔のメモが出てきたのでそのまま載せておきます。
「仮設住宅補修ボランティアの経験を通して」 乾物屋
仮設住宅は2Kタイプ(台所・6畳・4畳半・バス・トイレ)を基本として、
一部単身者向け1Kタイプがある。市街地中心部の狭隘地ではユニットバスに
したり、建物の設置間隔を狭くしたり2階建てや長屋形式の長径化で収容効率
をあげている。加古川・高砂・淡路島など郊外立地の仮設住宅では、建物間隔
に余裕が見られ、駐車スペースすら確保できる。しかし、郊外では比較的早期
に建物が完成した経緯から優先して単身の高齢者が入居する結果となり駐車場
問題はそれほど深刻ではない。市街地での仮設住宅では仕事や病気通院の関係
で遠隔地へは移れない事情等から自家用車の駐車スペースの確保が問題となる。
1世帯あたりの家族数も多くなり、収納スペースも足りず住環境は劣悪となる。
#1 基礎
整地状態で杭打ちした丸太の基礎が不揃いで床が軋む
防腐処理が施されていないため腐りやすい
#2 床および畳
不揃いな基礎に続く床は歩くと軋む
隣家だけでなく屋外からも居住者の室内移動がわかるほどである
#3 壁
あまりに薄いパネルで遮音効果は無い
両隣の生活状況は手に取るようにわかる
子どもが暴れると、隣家は余震と勘違いすることもあった
#4 窓
雨戸がない
住宅全体のゆがみで窓枠が変形し、窓が開閉しにくい
同じく、窓が外せない
レール部分に砂がたまり、窓が開閉しにくい
#5 扉および襖
完成品である扉や襖は変形している室内では開閉が困難になる
高齢者では操作する力が一般に弱く、開閉操作がより困難である
観音開きのドアが畳を削る
引っかかるため絨毯がひけない(寒い)
#6 天井
パネル形式の天井は固定せず置いてあるだけ
雨漏りを吸い込んで、パネルが反り返り隙間が生じている
断熱材が漏れてきた雨水を吸い込んでしまう
#7 屋根
強風で屋根がはがれて、飛んでいった
強風時は、ワイヤーロープで固定しなければならない
#8 収納
絶対的なスペース不足
洗濯機は屋外に設置する
冷蔵庫を屋外に設置するケースもあり
空き地にテントを張って家財を収納する
9年前の仮設住宅の補修のメモですが、「たぶん」今の新潟でも
そのまま通用するような気がします。確かめて見たいんですが・・・・・・・
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